https://www.bengo4.com/c_5/n_12285/

・コロナ禍で仕事や住居を失った人々にとって、厳しい年の瀬がやってきた。
・民間団体が中心になり、各地で相談会を主催し食料を提供しているようだ。
・団体などによると「今まで無縁だった層に貧困は広がっている」という。

新型コロナウイルスの影響を受けて、仕事、住居がなくなった人々にとって、日雇いの仕事がなくなる厳しい年の瀬がやってきた。福祉事務所が閉まる年末年始(12月29日~1月3日)には、行き場を失う人も多い。そこで、この間、民間団体が中心になり、各地で相談会を主催し食料を提供している。

その中の一つ、約40の支援団体による「新型コロナ緊急アクション」もまた、生活相談と食料を提供する。調理の中心を担うのが、料理研究家でビッグイシュー基金の共同代表、枝元なほみさんだ。「食べ物が介在すると、人と人のつながりが柔らかくなる。少しでもつながれる時間を持ちたい」と意気込みを語る。

「年越し大人食堂2021」開催の記者会見(12月21日)の席上、出席したつくろい東京ファンドの代表理事稲葉剛さんらは口をそろえて「今まで無縁だった層に貧困は広がっている」という。

最前線で困窮した人々と対峙している、新型コロナ緊急アクションの瀬戸大作さんは、SOSに基づいて、相談者が待つ場所に出向き、緊急宿泊費と生活費を、寄付で集まった「緊急ささえあい基金」から直接手渡ししてきた。その数は257件以上。

コロナ感染拡大後、顕著なのは「20、30代から、所持金1000円を切った形でのSOS」(瀬戸さん)だ。この年末に入っても、瀬戸さんの相談電話は鳴りやまない。

「共助とか言っている場合ではない。私たちはみな当事者」
2008年、東京・日比谷公園で行われた「年越し派遣村」は、リーマンショックにより主に製造業で、企業の寮で暮らしていた中高年男性が派遣切りにあい、路上に押し出されてしまった人たちを救済するために開かれた。今年のコロナ禍では、若い世代とともに学生、外国人、そして女性たちの助けも相次いでいる。

当時を知る、宇都宮健児弁護士は次のように話す。
「貧困が可視化されたのに、是正してこなかった影響が幅広い層で広がっている。もはや生存の危機。これ以上自助ではやっていけないので公助でなんとかすべき。政治の出番だと思う」

昨年に続いて大人食堂は2年目。食堂で温かい食事を提供し、会食してきたが、このコロナで食事をするのは厳禁とあって、お弁当を手渡しする。2日間で400食を提供するのは枝元さんだ。

「同じような年代の女性単身者の多くが、非正規で働いていることを聞くにつけ、このコロナ禍で仕事を失うのではないかと気が気ではないのです。こんなに寒い中 放り出されていいはずはない。微々たることしかできませんが、温かいものを提供して、コミュニケーションを少しでもとりたい」

大人食堂の開催に合わせて、北海道帯広の農家からは、コンテナでじゃがいも、ニンジンなどの野菜が届いた。

「ステイホームになって、野菜があまり消費されずに捨てられていることもあり、うまく分配できていない状況です。農家の方もかつかつでやっている中で送ってもらったもので、本当に感謝して大事に使いたいと思います。共助とか言っている場合ではない。私たちは、みんな当事者。皆さんも一緒になって考えてほしい」と話していた。